
もう至福の時間でした。アレッシの音楽がただトロンボーンを通しているだけ。メカニックな事、身体的に難しい事なんて全く感じさせない。
本当に超人ですね。
前回の東京文化会館でのリサイタルと会場が違うこともあるかも知れませんが、アレッシのサウンドが寄りまろやかになっていたように自分は感じました。語弊があるかも知れませんが、『ワタシハ、キタエテマスカラナンデモフケマース』っという感じがしたんです、前回は(すみません、真面目に、そう感じたんです苦笑)。
あるトロンボーン奏者の方と先日話していたのですが、少し前までは『アメリカンなサウンドってこういう感じ』と日本でイメージされていたものと今のアメリカのサウンドは変わってきていると。
大まかに言えばワイドでビッグなサウンドだけではない。よりコンパクトになっているのではないかと。
身体の使い方やシステマチックな事も、アメリカは確率されていると様々な場面で感じます。例えばオーディションを受けに行くと、べらぼうに技術的に上手い人は沢山いました。
そこに達するには効率的に演奏する事も大切で、無駄な力を使わない方向にも向かうはず。
今日のアレッシはそれを極限まで煮詰めて出てきた究極の部分での演奏、そういう気がしました。
マスタークラスで指導していたグロンダールも演奏していましたね。
ひゃあ。本当に良いものを聞けました。
城さんのピアノもアレッシに寄り添っていて。
そう、アレッシが引っ張るでもなく共に歩んでいる演奏でした。
コンクールやオーディションで何度もお世話になっていますが、改めて『城さんって凄い』と思いました。今までだってそう思っていますが。
それから、渋谷のさくらホールがあんなに埋まっているのも初めて見ました。スンバラシイ演奏会でした。